車・バイクの電装品のつなぎ方 プラスコントロールとマイナスコントロール

 

1 はじめに 車やバイクの電装品っていろいろありますよね。

 

 

スマホ充電用のUSB端子、掃除機、100Vインバーター、扇風機にエアーポンプ、トランスミッターやETC車載器、最近はドライブレコーダーが多いでしょうか。

どれも、電源をつながないと使えませんよね。では、どこにどうつなげばいいのか?

 

 まず、思いつくのが

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シガーソケット。ここならば、まさに「差し込むだけ!」の手間いらず。

でも、問題がいくつかあります。

 

その1 一個しかない。

 

     一応「増設ソケット」というものが世の中にはあるので、それを使えば増設できます。

 

その2 使える数(電流)に限界がある。

 

    多くの場合、15A程度が限界となります。

     15Aといわれてもちんぷんかんぷんなんですが・・・という方は→(  )

  

その3 配線が丸見え

 

     そんなもの気にしないよ。とか、タコ足が好きなんですよ。であれば別ですが。

 

 

2 そもそも車の電気はどうなっているのか?

 

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これ、ワタシの車です。この車は例外的にふたつバッテリーを積んでいるんですが、車の電気は、このバッテリーから供給されています。(厳密には違いますが)

では、バッテリーからどのように電気が供給されているのか?

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仕組みを模式的に表してみました。

バッテリーのプラス(+)から電線が出て、電装品につながっています。そして、マイナス(-)は、車のボディーにつながっています。電装品からのマイナス線は、近くのボディーにつながっています。

というわけで、車の電装品を扱うときには、アース(マイナス極)をボディーにつなぐことから、「ボディーアース」というわけです。

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ちょっと画が違いますが。通常、電装品をつけ足すときには、ヒューズボックスから取り出します。他にも方法がありますが、いくつか利点があります。

 

その1 取り出しやすい

 

ヒューズボックスの場合、ヒューズを交換することを考えて、アクセスしやすい場所にあります。なので、電源を簡単に取り出すことができます。

 

その2 様々な種類の電源を一度に取り出せる

 

車の電源には、常時電源(BAT)、アクセサリー電源(ACC)、イグニッション(IGN)、イルミネーション(ILM)とありますが、これらの種類が1カ所に集中しているのが、ヒューズボックスです。ですから、1カ所からたくさんの種類が取り出せます。

 

その3 大電流を取り出せる

 

ヒューズボックスから先で電源を取った場合。例えば、オーディオから電源を分岐させると、ヒューズボックス内のヒューズ以上の電流を取り出せません。例えば、ヒューズボックスに10Aあったとして、本来の電装品で5A消費していたとすると、残り5Aだけ追加できるというわけです。(さらに大電流を取り出すには、バッテリーから直接電源を分岐させることになります)

 

 

3 プラスコントロール

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さて、同じ画ですが。車の電装品を扱うときに出てくる言葉に「プラスコントロール」というのがあります。これは、ヒューズボックスからプラス(+)の電源を引っ張ってきて、電装品につなぐことになります。

こうすることで、例えば、ライト(イルミネーション)を点けると、メインのリレーが動作して、電装品にも自動的に電流が流れて点灯するしくみにできるわけです。ACCやIGNでも同じように操作することができます。車の電装品は、ほとんどがこの仕組みです。

ですから、プラスの線だけ電装品を設置する場所に引っ張ってきて、マイナス線は、近くのボディにつなげればいいことになります。もちろん、近くにアース線(マイナス線)があれば、そこにつなげてもかまいません。

画像の赤○で囲んだ部分にボルトがありますが、このようにつなげてしまえばOKです。

 

 

4 マイナスコントロール

 

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車の電装品には、もうひとつマイナスコントロールというものがあります。先ほどの画に似ていますが、電装品には常時電源(BAT)がつながっています。つまり、車のキーに関係なく常に電流が流れている線です。スイッチは、マイナス側につながっています。

この仕組みは、ルームランプなんかに使われているものです。

画像の赤○にスイッチがあります。ドアを開けると、このスイッチが入ってルームランプが点灯するしくみです。

では、画像のように電装品をつなぐと同じように点灯するかというと、点灯しません。

 

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画像のようにスイッチが入ると電流はボディーに流れてしまいます。図の位置に電圧計を付けるとスイッチが入った瞬間に「12V」を指していたのが「0V」になります。

これでは、点灯してくれませんよね。

 

では、どうするかというと、

 

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画像のように配線します。

まず、常時電源(BAT)を増設する電装品に引っ張ってきます。これは、ヒューズボックスからでも良いですし、ルームランプには必ずありますから、ここからでもかまいません。 そして、先ほどのスイッチにつながる線にマイナス線(水色)をつなげればOKです。

ちなみに、この線。ドアが開く(スイッチが入る)と「0V」に変化しますから、「ドアオープンマイナス線」とか「ドアオープン0V線」とか言ったりします。

ルームランプの仕組みは、機会があったら説明してみようかと思ってます。

 

 

5 マイナスコントロールをプラスコントロールにする

 

 

だんだん話がややこしくなってきました。なぜ、こんなことをするのか?

それは、ドアを開いたときやドアをアンロックしたときに点灯させたいという、マイナスコントロールをしたいときは、BAT線とドアオープン0V線の2本を増設する場所まで引かなくてはいけません。

それでは、めんどくさいので、プラスコントロールのように一本の線で済ましてしまおう。というわけです。

そのためには、「リレー」を使います。

 

 

画像の右端にある黒□がリレーだと思ってください

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。これによってスイッチが入ると電流が流れてくれる線をつくるわけです。

リレーの使い方は、機会があったら説明したいと思ってます。

 

 

いつになるかは未定ですが・・・